R&D
東京都「新製品・新技術開発助成事業」に採択されました。
2020年3月18日
皆さん、こんにちは。
これまで「国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所」様と一緒に取り組んできました「ニューラルネットワーク型騒音予測システム」が、造船現場でのAI実用化事例として紹介されました。
人工知能学会論文誌 Vol.35 No.2 (2020年3月)
連載:「教養知識としてのAI」〔第5 回〕造船設計とAI
【ニューラルネットワーク型騒音予測について】
国連の専門機関である国際海事機関(IMO)において、乗組員の環境を改善するために、船舶の居住区内の騒音レベルを一定値以下にすることが義務づけられました。この規制値以下に設計することは、とくに機関と居室が近い中小型造船を設計することは大変厳しいといわれており、設計者から、騒音予測の確立を望む声が大きくなっておりました。
設計する船舶と構造的に類似した船舶の騒音計測結果を基に、チューニングを実施して予測するJanssen法と呼ばれる経験的な手法があります。チューニングは、ニューラルネットワークによる学習に相当します。騒音規制で騒音計測が義務化されたことにより、騒音計測結果が蓄積されていくこととになりました。この騒音計測データを騒音予測のための教師データとして設計に有効に活用する仕組みを確立しました。